余花にみとれて - 蕖裳.mp3

余花にみとれて - 蕖裳.mp3
[00:02.264]私たちが思うよりも [00:...
[00:02.264]私たちが思うよりも
[00:07.000]この世界は優しくないから
[00:13.487]せめて私くらいはあなたの
[00:18.391]そばにいたかったんだ
[00:32.807]
[00:33.503]ザラついた手触りの言葉で
[00:38.953]あなたのこと汚した私は
[00:44.696]妙に目にしみる茜色に
[00:50.295]縫い付けられたままで
[00:56.471]動けないままで
[01:01.496]
[01:02.207]きつく抱きしめて
[01:04.839]くしゃくしゃになった
[01:07.991]あなたの孤独を見つけたのに
[01:12.367]
[01:12.713]もう傷つける場所もないあなたの心臓が
[01:19.055]切なくなるくらい柔らかく音を立てて
[01:25.223]酷く膿んだ傷を押さえながら
[01:30.944]それでもあなたは笑っていたのでしょう
[01:35.159]
[01:35.551]それがどうしようもなく嫌なのです
[01:41.071]せめて私の前では泣いて欲しいのに
[01:56.503]
[01:57.679]ボクたちが息をする世界は
[02:02.567]もうとっくに壊れていたけど
[02:08.944]それでもあなたと見たその色は
[02:14.224]ただあまりにも美しかったんだ
[02:21.487]
[02:22.327]歩き方を忘れた私たちは
[02:26.999]どこまで行けるのかな
[02:29.591]どこにも行きたくないのなら
[02:33.471]それでもいいよ
[02:35.511]
[02:35.799]ここで話をしようか何も話したくないなら
[02:41.304]ここから見える景色を見ていよう
[02:45.992]
[02:46.343]何も見たくないのならずっとこのまま
[02:52.231]ふたり目を閉じていようよ
[02:55.711]あなたがいればいいよ
[03:11.342]
[03:11.663]その躰の真ん中で軋んで割れそうな
[03:17.551]噛み殺した声が聞こえて走り出した
[03:23.207]私が今すぐそばに行くから
[03:29.095]あなたはあなたのままで待っていて
[03:33.719]
[03:34.431]その指先が体温が触れたボクの心臓は
[03:40.967]隠せないくらいにあなたへと音を立てて
[03:46.823]酷く爛れて濁っていた空さえ
[03:52.039]切なくなるくらい透き通って見えた
[03:56.624]
[03:57.223]私たちの心臓が音を立てて
[04:03.590]重なるくらい近づいたなら
[04:10.159]壊れたままで進んで行く世界の中
[04:15.799]それでもふたりで息をしている
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